一つの出力より、仕事の完了条件を決める

たとえば問い合わせへの返答を補助する場合、下書きの生成と、その内容を確認して送信する操作は別に考えます。誰が何を確認すれば次の仕事へ進めるのかを整理し、AIに任せる処理と人が決める部分を対応させます。

既存の画面へ機能を加えるのか、専用のアプリを用意するのかも検討します。利用者の作業を追い、別の画面への転記や、同じ説明を繰り返す負担がどこに生じるかを確認します。

操作する人と、扱う情報を対応させる

利用者と確認担当
入力する人、結果を確定する人、設定を変更する人を分けます。見られる情報や実行できる操作を役割ごとに整理し、担当者が変わるときの扱いも決めます。
保存する内容
入力、下書き、確認済みの結果、変更履歴のうち、どれを残すかを選びます。保存先、残す期間、削除する条件は情報の管理担当者と確認します。
画面に示す状態
編集中、処理中、確認待ち、反映済みなど、利用者が区別する必要のある状態を定めます。見た目の完了表示と、実際に保存・反映された範囲が食い違わない条件を考えます。
外部へ渡す情報
既存システムや外部サービスとの受渡しが必要な場合は、対象項目、送信先、実行権限を明確にします。相手側の制約と担当範囲は、連携の設計として別途確認します。

小さな業務の単位で、画面と処理をつなぐ

  1. 操作と例を揃える

    代表的な入力と必要な結果を用意し、画面で選ぶ操作と裏側の処理を対応させます。処理待ちや失敗時を含め、確認する人が同じ例を追える状態にします。

  2. 保存と反映の境界を確かめる

    下書きの保存、確認、業務への反映を分けて実装する範囲を定めます。途中で画面を閉じたときや、同じ操作を繰り返したときに何が残るかを確認します。

  3. 利用条件を広げる前に見直す

    想定する役割と端末で操作を確かめ、キーボードや文字拡大での利用も検討します。未解決の項目と引継ぎ資料を残し、次に使える範囲を判断します。

進められないときに、利用者を置き去りにしない

進められないときに、利用者を置き去りにしない確認する状態用意する次の行動
処理を待っている依頼を受け付けたか、まだ実行中か。待つ、状態を確認する、取り消せる範囲を確認する。
結果を確定できない足りない情報と、人の確認が必要な箇所。入力を直す、下書きで保存する、確認担当へ渡す。
接続が切れた保存済みの内容と、反映結果が分からない処理。状態を調べてから再開する。分からないまま同じ更新を繰り返さない。
担当者や権限が変わった見られなくなった情報や、実行できなくなった操作。現在の担当へ引き継ぐ、必要な権限を確認する。

開発の入口で確認すること

試作した画面を、そのまま業務用にできますか。

試作の作り方と、業務で必要になる権限・保存・連携・保守の条件を確認して判断します。残せる部分と作り直す部分を分け、試作が動いたことだけで運用への移行を決めません。

使うモデルや外部サービスは指定できますか。

候補や指定理由、契約上の条件を共有してください。必要な入出力や情報の扱いに合うか、変更や利用停止が起きたときにどう扱うかを確認して、採用範囲を検討します。