一つの文章作業を、終わりまで定義する

「文章業務を自動化する」だけでは、できたかどうかを判断できません。たとえば会議メモから決定事項を抜き出すなら、対象のメモ、残す項目、原文にない情報の扱いまでを一つの作業として決めます。

最初の試作では、読者、用途、出力の長さを固定します。完成文をそのまま送信するのか、担当者が手直しする下書きなのかによっても、確認の手順は変わります。

指示と資料を混ぜずに渡す

作業の指示
何をしてほしいかを具体的に書きます。要約と意見の提案など、異なる作業は分けて指定します。
参照する資料
回答に使う文章を、作業指示と区別して渡します。資料中の文章を、システムを操作する指示として扱わない設計も確認します。
出力の条件
見出し、項目名、長さ、未確認事項の示し方を決めます。必要なら期待する出力例を添えます。
回答できない場合
資料にないことを補わず、「記載なし」などの扱いを返す条件を、試作時の確認項目にします。

出力の形を、利用場面に合わせる

出力の形を、利用場面に合わせる人が読む下書き後続処理に渡すデータ
重視する点読み手に必要な説明と、原文との対応が分かること。必要な項目がそろい、値の型や表記が合うこと。
確認の方法原文と見比べて、抜け、言い過ぎ、意味の変化を確かめる。形式の検査と内容の検査を分け、両方の結果を残す。
不備があるとき担当者が修正できる状態で止める。後続処理を進めず、不備の箇所を確認できるようにする。

正解例だけでなく、困る例を試す

  1. 比較用の原文を選ぶ

    短い例、長い例、情報が不足する例を用意し、期待する内容を人が書き出します。

  2. 同じ条件で出力を比べる

    指示や資料を記録して出力を取り、重要な情報の抜けと、資料にない追加を確認します。

  3. 変更した点を一つずつ確かめる

    指示やモデルを変えたときは、以前の例でも確かめます。一つの成功例だけで、別の業務にも使えると判断しません。

使い始める前に決めておくこと

自然な文章なら、そのまま正しいと考えてよいですか。

読みやすさと内容の正しさは別に確かめます。日付、数値、名前、判断の根拠など、用途に応じた確認箇所を決めておきます。

社内資料をいつでも参照させたい場合はどう考えますか。

指示文だけで解決しようとせず、資料の検索、利用できる範囲、更新の反映を設計します。次の RAG ページで、資料と回答をつなぐ手順を整理できます。